2015年に国連でSDGsが採択されたことで、世界中で化石燃料の代わりとなる代替エネルギー・再生可能エネルギーへの切り替えが進められている。
そんな中インドでは太陽光発電に力を入れており、2070年までに排出ゼロを目指すなど、大きな改革に取り組んでいるようだ。
その改革の一つに、インドのニューデリー(New Delhi)の地下鉄を世界初の完全な太陽光発電交通システムにする、というものがある。
インド最大の地下鉄であるデリーメトロレールコーポレーション(DMRC)発表したところによると、インド全域で236もある駅の屋根にソーラーパネルを設置し、地下鉄内で使用される電子機器の全てをこのソーラーパネルから得られるエネルギーでまかなう、というのだ。
New Delhi’s metro is about to become the world’s first fully solar-powered transport system.
It is part of the world’s first railway network to earn carbon credits from the @UN for helping to cut greenhouse gas emissions.https://t.co/eMmNUJrhfh
— UN Climate Change (@UNFCCC) November 22, 2021
インディアン・タイムズ紙によると、DMRCは2011年に温室効果ガスを年間でなんと約630,000トンも削減し、先進国間で取引可能な温室効果ガスの排出削減量を証明する「炭素クレジット」を獲得した世界初の鉄道網となった。
デリーの地下鉄総裁であるAnuj Davalは、地下鉄の主要駅に隣接する太陽光発電所を指差し「私たちが持っている巨大な屋根の面積を見てください。太陽がたくさんあるのだから、それを利用しない手はありません」と述べている。
国際エネルギー機関の「Renewables 2020」レポートによると、インドの太陽光発電設備容量は世界第5位で、2019年には38ギガワット(GW)、54TWhの電力を生産しており、太陽エネルギーの利用において、世界のリーダー的役割を担っている。
インドではすでに太陽エネルギーが石炭よりも安くなっており、政府は企業が投資しやすい環境を整えているそうだ。
Source :Is New Delhi on track to become the world’s first fully solar-powered metro?