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PHEVとは?EVやハイブリッド車との違いやメリット・デメリットを解説

EV充電 | 2025.05.09

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PHEVとは?EVやハイブリッド車との違いやメリット・デメリットを解説

環境に配慮した車を購入したい方の中には、プラグインハイブリッド自動車(以下、PHEV)について気になる方も多いでしょう。PHEVは、電気自動車(以下、EV)の要素とハイブリッド車(以下、HEV)の良いところを掛け合わせた車で、メリットが豊富にあります。EVの購入をためらっている方でも、電欠の不安がなく、給油の回数が少なくなるという利便性から検討しやすいといえます。
そこで、当記事では、PHEVの詳しい仕組みやメリット、デメリットについてわかりやすく解説します。また、おすすめの車種や補助金、税金についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

PHEVとは電気でもガソリンでも走れる車

PHEVは、電気とガソリンの両方を使用して走る自動車のことです。電気で動くモーターとガソリンで動くエンジンの両方が搭載されています。ここでは、よく比較されるHEVやEVとの違いをみていきましょう。

用語集:PHEV

PHEVとHEVの違い

HEVとの違いは、外部から充電ができるかどうかです。PHEVは充電に対応していますが、HEVの燃料はガソリンのみで、充電には対応していません。
HEVはエンジンとモーターといった2つ以上の動力源を合わせ、走行状況に応じてより効率の良い動力源を同時または個々に作動させて走行します。ガソリンを燃料に、時にはモーターを時にはエンジンを動かして走行するため、燃費が良いことがメリットです。

用語集:HEV

PHEVとEVの違い

PHEVとEVとの大きな違いは、PHEVがエンジンで走行することです。EVはBEVとも呼ばれ、電気のみをエネルギーにモーターで走ります。
一方、PHEVはエンジンでも発電できるため、走行をしながらバッテリーに電気を蓄えることも可能です。加えて、エンジン車の場合に捨てられてしまう減速時の摩擦熱を再利用し電気として蓄える回生ブレーキもEV同様に兼ね備えています。つまり、EVのメリットである環境性能や回生ブレーキだけでなく、ガソリン車の利便性を兼ね備えているといえます。
また、EVについて詳しく知りたい方は以下の記事がおすすめです。

BEVとは?仕組みとガソリン車やHEV・PHEVとの違いも解説

用語集:BEV

PHEVのメリット5選

PHEVは、HEVやEVと比べてどのような点が魅力的なのでしょうか。ここではPHEVが選ばれる5つのメリットについて紹介します。

①EVに比べて航続距離が長い

PHEVは電気でもガソリンでも走行できるため、バッテリー残量が不足して動かなくなる電欠の心配がありません。EVとは異なり、ロングドライブでも充電を気にせずに走行できるでしょう。
なお、PHEVはバッテリーの電気が不足するとガソリンでの走行に切り替わる仕組みです。EVと比較すると、電気とガソリンのトータルで航続距離が長くなります。

②ガソリン車に比べて走行に関わるコストを抑えられる

PHEVやBEVの充電にかかる料金は、ガソリン代と比較すると低価格に抑えられます。ランニングコストが低い車を探しているならPHEVはぴったりでしょう。
PHEVは自宅の充電設備や外出先の充電ステーションにて充電できるため、ガソリンの消費を抑えられます。ガソリンの給油回数が減れば、ガソリン代の節約やガソリンスタンドへ行く手間も省けるため、コスト削減につながるでしょう。
以下の記事では、自宅に充電器を設置する際の費用の内訳やおすすめの機器を紹介します。

EV充電設備を自宅に設置するには?気になる費用や注意点を解説

③EVと同様に蓄電池として使用できる

PHEVはEVと同様に電気を蓄えることが可能です。そのため、PHEVに蓄えられた電気を使えば、キャンプやピクニックで、ホットプレートや電気ケトルなど電化製品が使用できます。外出先でも簡単に温かい食事ができれば、楽しみも広がるでしょう。
また、PHEVの電気を災害時や停電時に使用できるのもメリットです。PHEVはガソリンが残っていれば発電能力を維持できます。車から家へ電気を運べるV2Hを使えば、PHEVを非常用の電源として家庭の電気を賄うことも可能です。
以下の記事では、V2Hのメリットやデメリットについてまとめています。気になる方はぜひチェックしてみてください。

V2Hと電気の自給自足|価格・設置費用を徹底解説!メリットやデメリットも

④EVと同様に静寂性が高い

EVと同様にPHEVもモーターで走行している際は静かに走行ができます。エンジン音がしないため、振動や音がほとんど気にならず快適に過ごせるでしょう。
車内が静かなため、音楽や会話をより楽しめます。深夜に走行していて騒音が気になる方や、車内での過ごし方にこだわりたい方にぴったりです。

⑤環境に配慮されている

PHEVは、EV走行をしているときにCO2を排出しない環境に配慮された車です。V2Hを活用して太陽光発電から生まれる電気を利用すれば、より環境負荷の低いカーライフを実現できます。環境に配慮されているため、政府から補助金や税制優遇を受けられるのもポイントです。
なお、充電ステーションのなかにはプラゴのように再生可能エネルギーを活用している充電器を設置している場所もあります。

PHEVのデメリット3選

PHEVはEVやガソリン車にはないメリットがある一方、デメリットもあります。以下ではPHEVのデメリットを3つ紹介します。

①ガソリンを長期間使っていないと劣化する

PHEVはEVの機能のみを使用していると、燃料タンク内でガソリンが劣化します。ガソリンは半年ほどで劣化するため、長期間燃料タンク内のガソリンを放置しないようにしましょう。
ガソリンの劣化を避けるためには、燃料を入れた日付をメモしたり定期的にガソリン運転を行うなどの対策が必要です。最低でも3か月に1回以上は給油しましょう。
また、三菱のエクリプス クロスPHEVのように、ガソリンが一定期間消費されないと自動でエンジンを動かす機能が搭載されている車種を選ぶのも良い方法です。

②車両価格が高い

ガソリン車やHEVと比較すると性能が高い分、車両価格が割高な傾向です。PHEVは、エンジンとモーターのどちらも搭載されていることや、制御装置やバッテリーなど備品の数が多いことも影響しています。
ただし、車両価格は高いものの、走行コストが抑えられるため、ガソリン車と比較すると維持費を抑えられます。加えて、補助金や減税の対象になります。2025年度のCEV補助金の上限額は、EV(普通乗用車)で85万円、PHEVで55万円です。補助金上限はEVと比べると30万円少ないものの、減税額はEVと同様です。

③メンテナンスコストがかかる

PHEVはモーターとエンジンの両方を搭載しているため、メンテナンスのコストがかさみます。例えば、ガソリン車と同様にエンジンオイルの交換が必要です。EVならエンジンオイルの定期交換は必要ありません。
また、PHEVはブレーキオイルやタイヤの交換などのメンテナンスを行う必要があり、ガソリン車やEVよりもコストがかさむ可能性が高いといえます。

PHEVは補助金や減税の対象

PHEVは補助金や減税の対象であることに触れましたが、実際どのくらいのコストが下がるのかを紹介します。PHEVを購入する際の検討材料にしてください。

補助金

2050年までのカーボンニュートラル実現へ向けて、環境性能に優れたクリーンエネルギーの自動車を普及させるために補助金制度があります。
PHEVは、EVと同様に国による補助金と自治体による補助金の両方を受け取れます。なお、国による補助金「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(以下、CEV補助金)」は、55万円が上限です。補助金を受け取った場合、普通乗用車の場合は4年間の保有義務(処分制限期間)が課されます。この期間中に車両を売却・譲渡する場合は、事前に所定の手続きが必要であり、違反した場合には補助金の返還が求められることがあります。自治体によっては、車両価格や充電設備に補助が適用されるため、お住まいの地域ではどのような対応になるのか事前にチェックしておきましょう。
補助金や税金について気になる方は以下の記事を確認してみてください。

EV購入のお金のメリット:最新の税制優遇・補助金情報と賢い活用術

減税

PHEVでは、主に以下の3つの税制優遇を受けられます。

減税対象 減税比率 減税のタイミング
エコカー減税 自動車重量税 100% 車両購入時と初回(3年目)の車検にかかる自動車重量税
グリーン化特例 自動車税または軽自動車税 75% 毎年
環境性能割 環境性能割 100% 車両購入時

なお、PHEVの減税額はEVと同様です。

【シーン別】PHEVの効率的な乗り方

PHEVには、ガソリン車やEVとは違った魅力があります。この魅力を最大限に生かすためには、どのように乗るのがよいのでしょうか。ここでは、シーン別にPHEVの効率的な乗り方を紹介します。

日常使い

日常使いをする場合は、EVモードでの走行がおすすめです。PHEVは、短距離の走行をEVモードで行えます。電気代のほうがガソリン代よりも走行時の燃費代がかかりません。
特に、自宅で充電できる場合、通勤や通学、買い物などストップアンドゴーが多い移動は、EVモードのみで賄うとよいでしょう。EVモードでは、減速時のエネルギーを活用できる回生ブレーキにより電費を向上できるメリットもあります。

長距離ドライブ

長距離ドライブをする際は、可能な限りEVモードを使用し、高速道路ではエンジン走行をメインにすると航続距離を延ばせます。高速走行時はエンジンの効率が高く、EVモードよりも安定した燃費性能が期待できるためです。
エンジン走行ではガソリンを使用するため、経路充電の時間を割愛できます。経路充電とは、目的地に着くまでに充電ステーションを経由する充電方法です。

観光や旅行

観光や旅行の目的地までは、長距離ドライブと同様にEVモードを使用しましょう。観光スポットや宿泊施設には充電ステーションを設置しているところもあります。滞在中に充電を行うと、次への移動がスムーズです。
なお、滞在中の充電は普通充電が推奨されます。なぜなら、急速充電を繰り返すとバッテリーが劣化する原因につながるためです。さらに、施設によっては普通充電器が無料で利用できる場合もあります。

PHEVを購入するときにかかる費用

PHEVを購入する際には、車両価格に加えて法定費用や各種手数料などのさまざまなコストが発生します。場合によっては、充電設備の設置費用も必要です。詳しく見ていきましょう。

本体価格

PHEVはモーターや大容量バッテリーを搭載しているため、一般的なガソリン車やハイブリッド車と比べて本体価格が高くなりがちです。しかし、国や自治体が実施する補助金制度を利用すれば、購入時の負担を大きく軽減することが可能です。PHEVの価格がネックになっている方も、実質的なコストを把握することで、購入が視野に入るでしょう。

法定費用や各種手数料

PHEVを購入する際には、ガソリン車やEVと同様に、自動車重量税や自動車税環境性能割などの法定費用、さらに登録や車庫証明にかかる各種手数料を支払う必要があります。ただし、PHEVは環境性能に優れたエコカーとして扱われるため、各種法定費用が減税対象となります。また、検査登録や車庫証明の手続きをディーラーに依頼する場合、別途で手数料が発生しますので事前に確認しておきましょう。

【あると便利!】充電設備

PHEVをより快適に活用するには、自宅に充電設備を設置するのがおすすめです。多くの場合、200V専用コンセントを工事で新たに取り付けます。設備本体と工事費をあわせると、費用はおおよそ20万円前後です。
さらに、車と住宅間で電力をやりとりできるV2Hを導入する場合は、50〜100万円かかります。ただし、充電設備やV2Hの設置には自治体の補助金が適用される場合も多いため、事前に確認しましょう。

PHEVにかかるランニングコスト

PHEVは、購入後のランニングコストも気になるポイントです。ガソリン代や電気代、メンテナンス費用など、ガソリン車やEVとの違いを知っておくと賢く維持できます。

電気代

PHEVを充電する際には、電気代がかかります。電気代は自宅で充電するか、充電ステーションを利用するかで価格が大きく異なります。なかでも急速充電を頻繁に利用する場合は、コストが割高になるため、注意が必要です。

ガソリン代

PHEVに給油をする際には、ガソリン代がかかります。ガソリン代は電気代に比べて高いため、極力EVモードを使用するとランニングコストを抑えられるでしょう。ただし、エンジン走行をしないとガソリンが劣化してしまうため、定期的に利用する必要があります。

税金

PHEVも他の車同様、自動車税や自動車重量税など各種税金の対象です。ただし、環境に配慮されているため、EVと同様に対象車種であれば環境性能割は非課税になります。

消耗部品

PHEVには、EVと同じように、駆動用バッテリーと補機用バッテリーの2つが搭載されています。駆動用バッテリーを交換する場合は、車種にもよりますが、100万円以上と高額です。駆動用バッテリーの交換時期は車両の経過年数5~8年、走行距離5万~8万kmが目安とされています。
また、補機用バッテリーはEVよりもサイズが小さいため、数万円程度で交換が可能です。PHEVでは、ガソリン車やEVでも交換が必要な、タイヤやワイパーなどの消耗部品も定期的に交換します。

PHEVおすすめ車種

PHEVは日本国内で10種類以上購入が可能です。ここではおすすめのPHEVを3つ紹介します。

三菱:アウトランダー PHEV

三菱のアウトランダーPHEVは、強力なトルクや4WDシステムにより雪道のような悪路でも走行できるのが特徴です。
※車両情報は2025年5月時点の公式情報に基づきます。

車両価格 526万3,500円~
サイズ 全幅:1,860 mm
全高:1,745~1,750 mm
全長:4,720 mm
乗車人数 5~7人

グレードによって5人もしくは7人の乗車人数が設定されているため、家族構成や使用方法に合わせて選択可能です。

マツダ:CX-60

マツダから販売されているCX-60は、国産車では珍しい大型のクロスオーバーSUVです。
※車両情報は2025年5月時点の公式情報に基づきます。

車両価格 570万200円~
サイズ 全幅:1,890 mm
全高:1,685 mm
全長:4,740 mm
乗車人数 5人

内外装にこだわってデザインされているため、高級感があります。例えば、外装は匠による手塗を再現したマツダ独自の塗装技術を、シートにはツートーンカラーを採用している点があげられます。

VOLVO XC60 Plug-in hybrid

VOLVOらしいシンプルかつスタイリッシュなデザインが特徴のXC60 Plug-in hybridは、ミドルサイズのSUVです。
※車両情報は2025年5月時点の公式情報に基づきます。

車両価格 1,019万円~
サイズ 全幅:1,915 mm
全高:1,660 mm
全長:4,710 mm
乗車人数 5人

高級感もさることながら、荷室容量が最大468Lと収納力もあり、ファミリーカーやレジャーのお供としても活躍します。

PHEVでEVともHEVとも違う魅力を満喫しよう

この記事では、PHEVが電気とガソリンどちらでも走れる画期的な車という紹介をしました。PHEVのメリットは、ロングドライブでも燃料が不足する心配がないことや走るためのコストが低いこと、蓄電池としても使用できることです。一方、ガソリンを長期間使っていないと劣化するリスクがあることや車両価格が高いといったデメリットもあります。
PHEVは補助金や減税の対象にもなるため、維持費や購入費用を抑えられます。なお、PHEVを愛車にするならスムーズに充電ができる「Myプラゴ」がおすすめです。車室の60分取り置き機能やスマホによる簡潔な決済をぜひご利用ください。

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