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使い込めば使い込むほど味の出るレザー製品。
ファッションの一部に取り入れることで、おしゃれにかっこよくまとめてくれるのもレザー製品が人気である一つの理由だろう。
しかし、レザー製品はその人気の反面、環境汚染を促進してしまっている製品でもある。
多くのレザー製品は動物から作られており、その製造過程で大量のフットプリントを排出し、環境を大きく汚染してしまっている、というところにまではなかなか目が向けられていない。
さらに動物性レザーの代替素材として開発されるものはプラスチック製のものがほとんどで、これもまた環境にはよくない素材である。
そこで、以前に紹介した「廃棄される葉を削減!パイナップルの葉から生まれたサステナブルな革」の他にも、革新的な素材を用いてサステナブルなレザーを作ろうとしている人たちがいる。
フランス住む夫婦、Loïc Debrabander氏とAnaëlle Picavet氏は環境に優しいサステナブルなレザー製品を作りたいと考え、Vrgskinという会社を立ち上げた。
そしてなんと、バナナとマンゴーからレザーを作り出したのだ。
この一見、動物から作られたレザーに見えるものが、バナナとマンゴーから作られていることに気付く人はそういないだろう。
使用されるバナナとマンゴーは傷んだり、熟しすぎているような廃棄寸前のものであり、フットプリント削減と同時に、食品廃棄物削減にも取り組んでいる。
「私たちはレザーの代替品を探していた。しかし、それらの代替品はそれほどクリーンではないことがわかった」と、Debrabander氏は述べている。
エシカルファッションが台頭する中、PU(ポリウレタン)やPVC(ポリ塩化ビニール)といった化石燃料から抽出したプラスチック素材を使用した、動物実験を行わないレザーに注目が集まっている。これらの代替素材は確かに動物を使用しないが、主成分はプラスチック。
つまり、生分解性がなく、炭素集約型の資源である石油に依存しているのだ。
Vegskinの素材は、牛の皮よりもはるかに持続可能な代替素材として注目されており、家畜の飼育に必要な排出物を出さないだけでなく、生分解性も兼ね備えている。
意識の高い消費者主義が定着するにつれ、Vegskinのような代替素材の市場は活況を呈している。最近の分析ではこの需要により「次世代」素材産業は2026年までに22億米ドルの世界市場になると予想されている。
この分野で最もよく知られている企業のひとつがBolt Threads。マッシュルームからヴィーガンレザーを製造しており、すでにKering社やAdidas社などから支援を受けている。
Source :This French Startup Is Turning Bananas and Mangoes Into Vegan Leather