PLUGO JOURNAL

NEWS

環境にも財布にも優しい紙で、エアコンなしの快適な夏を

SDGS | 2021.11.02

SHARE

環境にも財布にも優しい紙で、エアコンなしの快適な夏を

エアコンが環境的にも経済的にもよくないことがわかっていても、その使用をやめることはできないだろう。夏にエアコンを使わずに生活することは身体に大きな負荷をかけ、命を脅かしかねない。

しかし、ノースイースタン大学の准教授であるYi Zheng氏が開発した素材を使用することでエアコンなしで快適な夏を過ごせるようになるかもしれない。

 

「クーリングペーパー」と呼ばれるこの素材は、住宅やオフィスなどの屋根を覆うことで太陽光を反射させ、電子機器や人体、調理過程で発生する熱を吸収し、建物の外に放出してくれるという。

クーリングペーパーと名付けられている通り、紙から作られているが、この紙にどれほどの力があるのだろう。エアコンなしで夏を過ごせるほどの力を持っているのだろうか。

それがなんと、部屋の温度を10℃も下げてくれるというのだから驚きだ。

この紙は、エネルギー消費を抑えられる点で環境に優しいだけではなく、リサイクルも可能。太陽光線や天候、温度変化にさらされた後、再びパルプ状にして再利用しても、冷却効果は少しも損なわれない。

Yi Zheng氏は「(リサイクル後も)同じ結果が得られたときは驚きました。10%、20%の損失があるだろうと思っていましたが、そうではありませんでした。環境フットプリントを減らし、地球温暖化を抑制することが出発点です」と述べている。

クーリングペーパーの開発とテストのプロセスは、米国化学会誌「Applied Materials & Interfaces」に掲載され、米国科学財団のCAREER賞を受賞した。


Source :New Sustainable Roofing Material Can Naturally Keep Buildings Cool Without A/C

SHARE

TEXT:
倉若太一 ( Instagram )

PLUGO JOURNALニュースライター。企業・利益中心の開発はいかがなものかと疑問を持ち始めました。いつまでもあると思うな親・金・資源。

recommend

RECOMMEND