電気自動車(以下、EV)に興味があるけど、実際に乗ったことがない…。という人は多いのではないでしょうか?クルマの購入には高額な費用が必要ですが、レンタカーなら気軽にそしてリーズナブルにEVを利用できます。
近年、EVを扱うレンタカー会社も徐々に増えている傾向です。EVの走行性能や充電の方法を体感してみたいという人には、ぜひおすすめします。一度運転しておくと、EVにシフトする際も操作や充電など不安なく使用できるでしょう。
当記事では、EVレンタカーのおすすめや料金体系、そしてEVレンタカーの注意点など、安心して利用するためのポイントを解説します。EVの魅力をレンタカーで体感してみませんか?
レンタカーでEVを選ぶ理由
EVとはどんなものだろう?という興味を持った人は、まずEVレンタカーで試乗してみるのも一案です。EV特有の加速性や静音性、充電の方法なども気軽に体感できます。レンタカー会社によっては、時間単位などでリーズナブルにレンタルできるため、お試しでの走行にぴったりです。
レンタカーにおすすめのEV
レンタカーに採用されているEVはまだ少ない傾向ですが、今後EVの普及や車種が増えるにつれて徐々に充実するでしょう。現在レンタカーで利用できるEVを解説します。
日産サクラ
2023年度に国内で最も販売された軽EVで、軽ならではの小回りの良さが人気です。軽とはいえ、EV特有の力強いトルクは軽ターボ車の約2倍(195N・m)あり、小気味よい加速感やスムーズな発進を味わえます。
サクラは満充電での航続距離が180kmで、街乗りや近距離ドライブ向けのEVです。コンパクトなEVですが、車内はガソリンタンクがない分、広々しています。特に後部座席の足元の広さが特徴です。EVレンタカーの中では料金もリーズナブルなので、手軽に利用できることも魅力といえるでしょう。
日産リーフ
リーフは2010年に登場した量産型EVです。レンタカーにもよく採用されています。普通車サイズのクラスで、安定した走行が可能です。
リーフの航続距離は1充電あたり450km(60kWhバッテリー搭載車の場合)なので、長距離ドライブにもおすすめです。ラゲッジスペースの凹凸が少ないのもEVならではの特徴ですが、さらにリーフのラゲッジスペースは容量が大きいため、ゴルフバッグも横置きで2セット置けます。荷物の多いレジャーや旅行にもおすすめのEVです。
スバル ソルテラ
ソルテラは、スバルとトヨタが共同開発したSUVタイプのEVです。スバルならではの運転支援システム「アイサイト」搭載で、歩行者や道路の白線を人の目で見るように識別します。また、「X-MODE」は、モーターの力強いトルクと素早いレスポンスを活かして4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールするため悪路もいとわない走行が可能です。
バッテリー容量が71.4kWhと大きく、満充電の航続距離も487~562kmです。長距離走行が可能になるため、旅行やアウトドアを楽しみたい方におすすめのEVです。
EVレンタカーの利用料金
レンタカー利用料金は、利用する会社、レンタルする時間、車種によって異なります。さらに保険料が追加になる場合もあります。以下は主なレンタル会社の料金です。
- ニッポンレンタカー
12時間 | 24時間 | |||
車種 | 一般料金 | 会員料金 | 一般料金 | 会員料金 |
日産 サクラ | 6,160円 | 5,830円 | 8,030円 | 7,590円 |
日産 リーフ | 13,860円 | 8,030円 | 17,600円 | 8,300円 |
スバル ソルテラ | 13,970円 | 12,540円 | 17,820円 | 12,540円 |
(価格は2024年10月時点 消費税込 )
- 日産レンタカー
12時間 | 24時間 | |||
車種 | 一般料金 | 会員料金 | 一般料金 | 会員料金 |
日産 サクラ | 8,030円 | 7,628円 | 9,790円 | 9,300円 |
日産 リーフ | 16,390円 | 11,473円 | 20,570円 | 14,399円 |
(価格は2024年10月時点 消費税込 )
- トヨタレンタリース
車種 | 12時間 | 24時間 |
日産サクラ | 24,200円 | 30,800円 |
(価格は2024年10月時点 消費税込 )
- ニコニコレンタカー
車種 | 12時間 | 24時間 |
日産 サクラ | 2,525円 | 3,960円 |
日産 リーフ | 6,050円 | 7,480円 |
(価格は2024年10月時点 消費税込 )
EVレンタカーのメリット・デメリット
EVをレンタカーで利用する前に知っておきたいポイントをまとめました。メリットとデメリットとして解説します。
メリット
ガソリン車に比べて走行コストがかからない
多くのレンタカー会社では、EVとともに充電カードが貸し出されます。レンタル中に充電が必要になったときは、貸与された充電カードを使って充電し、充電料金は車の返却時にレンタカーの料金と一緒に精算するシステムです。EVの充電にかかるコストは以下の記事で解説しています。
EV vs ガソリン車:充電・給油コストの比較で見えるEVの経済性
電気を使ったアウトドアが楽しめる
車内に100Vコンセントを装備しているEVなら、そのコンセントを用いて、屋外で電気ケトルやホットプレートなどを使用することが可能です。EVに搭載されているバッテリーは容量が大きいため、冬場にエアコンを使って暖かく車中泊するといった使い方もできます。体力や技術が必要とされるアウトドアも、EVの電源を使うことで手軽に楽しめるでしょう。
満充電にして返却する必要がない
ガソリン車のレンタカーでは、返却時にガソリンを満タンにする必要があります。しかし、EVレンタカーでは満充電にして返却する必要はありません。返却前の充電時間を見込む必要もないためスムーズです。
デメリット
レンタル料がやや割高
EVレンタカーはガソリン車より料金が高めです。レンタル料は会社によって異なりますが、ガソリン車に比べるとEVは24時間で数百円程度割高となっています。
ガソリン車に比べると航続距離が短い
最近では満充電時の航続距離が500kmを超えるEVも登場していますが、平均すると普通車クラスのEVで400㎞程度です。長距離ドライブでの使用は、事前に充電計画を立てておく必要があります。EVの航続距離については以下の記事で解説しています。
電気自動車の航続距離は一充電でどのぐらい?気になる電欠対策も解説
取り扱い店舗が少ない
EVレンタカーが徐々に増加しているとはいえ、扱っている店舗はまだ少なく、選べる車種も限られています。現在、世界各国でEVの推進に取り組んでいるため、今後EVの普及が進めば、レンタカーのラインナップも豊富になる可能性が高いでしょう。
EVレンタカーの注意点
EVレンタカーは環境に優しいドライブが楽しめますが、ガソリン車とは異なる特徴があります。EVで快適なドライブを楽しむために押さえておきたいポイントをまとめました。
乗り捨てがむずかしい
EVレンタカーは取り扱い店舗が少ないため、EVを借りた店舗と別の店舗に返却する「乗り捨て」が難しいといえます。今後EVが普及するにつれて乗り捨てできる可能性はあるでしょう。しかし、乗り捨てには車両を元の店舗に戻す回送費や人件費がかかるため、ガソリン車と同様に乗り捨ての手数料は高めの設定が予想されます。
充電に時間がかかる
EVは走行距離に応じて充電が必要です。充電はガソリン車の給油に比べると時間がかかるため、食事や休憩の時間を活用するなど効率的に時間を使うことがポイントとなります。しかし裏を返せば、充電時間に買い物や用事を済ませられることはEVのメリットともいえます。充電時間を効率よく使うポイントは以下の記事でも解説しています。
EV(電気自動車)の充電時間は?効率よく充電するポイント5選
充電計画が大切
EVでの遠出は、充電ステーションの場所を把握し、どこで充電するか計画を立てておくことが大切です。「計画」と聞くと大変そうなイメージがありますが、充電アプリを使えばスムーズにできます。
EV充電アプリの「Myプラゴ」なら、全国の充電ステーションを簡単に検索できるため、EV初心者でも安心してドライブを楽しめます。
また、「Myプラゴ」のルートナビ機能の「充電ルートナビ」を使えば、EVのバッテリー残量や道路の勾配を考慮した目的地までの最適なルートが簡単にわかります。EVでは電欠が心配ですが、「Myプラゴ」のサポートがあればスムーズに充電ステーションにたどり着けるでしょう。
まとめ
EVは次世代の移動手段として注目されています。今後のカーライフでは外せない選択肢ともいえるでしょう。少しでもEVに関心があるなら、レンタカーで走行性能や使用感を味わってみることをおすすめします。手軽に利用できるEVレンタカーで新しい体験をしてみませんか?