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新型EVの動向は?最新モデルの価格帯や機能を一挙公開

EV | 2025.09.19

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新型EVの動向は?最新モデルの価格帯や機能を一挙公開

電気自動車(以下、EV)は、各メーカーからさまざまなモデルが登場しています。EVの開発は、今や地球温暖化抑制や環境汚染の軽減に欠かせないミッションです。

しかし、世界でのEV普及率はまだ18%程度にとどまっています。そのうち日本での普及率は、EVとFCEV(燃料電池車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)を合わせて2.6%です。まだ私たちの暮らしの中になじみが薄いEVですが、その機能は日進月歩で進化しています。

当記事では、新型モデルのEVを解説します。新型でも、補助金が充実した今ならリーズナブルな価格での購入が可能です。今後のカーライフを快適で持続可能なものにするために、最新のEV情報をチェックしてみましょう。

EVの時代到来!現代はまさに車の変革期

自動車産業は今、EVを中心に変革の時代を迎えているといえるでしょう。ここでは、EVを取り巻く最新の環境変化や今後の展望について解説します。

100年に一度の変革期!各メーカーはEVの開発に意欲的

ホンダは、2030年に向けて四輪車年間360万台以上の販売目標を立てています。なかでも、HEV(ハイブリッド車)を約220万台、BEV(バッテリーEV)とFCEV(燃料電池車)を数十万台と、環境性能に長けた車を販売主力とする意気込みです。ほかにも国内自動車メーカーは、各社とも環境配慮への取り組みとしてEV開発に積極的な姿勢を見せています。
将来的な話だけでなく、2022年に発売された初の軽EV「日産サクラ」は、爆発的なヒットを記録しました。デジタル化やカーボンニュートラルへの対応に伴い、自動車産業は変化の時代を迎えているといえるでしょう。

EVの開発は自動車メーカーだけにとどまらない 

EVの開発は、自動車メーカーだけにとどまりません。総合電機メーカーのソニーは、ホンダと共同でEVを開発するため、2022年にソニー・ホンダモビリティ株式会社を設立しました。他にも、シャープが電子機器を受託生産する世界最大手の企業ホンハイと提携し、EVのコンセプトモデルの開発を発表しています。
電気をエネルギーとするEVの開発は、自動車メーカー以外に電機メーカーや他の産業も関心を持つ分野といえるでしょう。

EVの普及に向けてインフラも充実 

EVの普及には、充電環境の充実も不可欠です。現在は、全国に急速・普通充電器合わせて4万8,000口以上の充電器が設置されています(2025年6月時点 参考:GoGoEV)。経済産業省は、さらにEV充電器を2030年までに30万口まで増やす目標を掲げました。
個人の意志で充電器を設置しづらいマンションでも、補助金の拡充で設置が進み、今後はEV充電がしやすい環境になるでしょう。

新型EVのラインナップ

各自動車メーカーから新型EVが続々と登場し、ユーザーの選択肢が広がっています。ここでは、2025年に発売された注目の新型EV、また今後発売される予定のEVのラインナップを紹介します。

国産EV

まずは、日本の自動車メーカーのEVを紹介します。国産EVは、信頼性や品質の高さに加え、日本の道路事情に適した設計が魅力です。

ホンダ N-ONE e:

ホンダの新型EV「N-ONE e:」は、2025年秋頃に発売予定のモデルです。おなじみの軽自動車「N-ONE」をベースに、特徴的な丸目ライトの愛らしいデザインをそのままEV仕様に受け継いでいます。
航続距離は約200〜300kmと、日常使いに十分な実力を備えています。価格帯は公式発表されていませんが、想定価格は260万円からとの見方です(2025年6月時点)。

Honda 0サルーン

Honda 0シリーズのフラッグシップとなるEVプロトタイプ「Honda 0サルーン」は、低全高でスポーティーなスタイルが際立つ新モデルです。しかし、外観からは想像できないほど広い車内空間を実現しています。
2026年中に北米で発売予定で、その後日本や欧州へとグローバルに展開する予定です。価格は470万円以下を目指しており、高性能と実用性を兼ね備えた未来のEVとして注目されています(2025年6月時点)。

Honda 0 SUV

Honda 0シリーズの中型SUV「Honda 0 SUV」は、未来のEVが目指す「スペースハブ」コンセプトを体現したモデルです。Thin, Light, and Wise.の開発方針により、広く開放的な車内空間を実現し、自由度の高い快適なドライブを提供します。また、開放的な視界も魅力のひとつです。
2026年前半に北米で発売され、その後日本や欧州へグローバル展開されます。「Honda 0サルーン」同様、価格は470万円以下の見込みですが、公式には発表されていません(2025年6月時点)。

スズキ eビターラ

スズキの代表的SUV「ビターラ」は、1988年の初代モデル以来、世界中で高い支持を受けてきました。そのEV版「eビターラ」は、2023年10月のJAPAN MOBILITY SHOWで披露されたコンセプトモデル「eVX」をベースに開発されたスズキのEV第1弾です。
2025年夏頃から欧州や日本を含む世界各国で順次発売予定です。正式な価格は未発表(2025年6月時点)ながら、環境性能と伝統的なSUVの魅力で期待されています。

ソニー・ホンダモビリティ アフィーラ

ソニー・ホンダモビリティが手掛けるEVブランド「アフィーラ」は、自動運転機能を充実させ、車内でのエンターテインメント体験を重視した次世代のEVです。快適で楽しいドライブを実現するために先進技術をふんだんに取り入れ、未来のモビリティライフを大きく変える注目のモデルとして期待されています。
2026年にオンラインで販売を開始する予定ですが、価格は公式に発表されていません(2025年6月時点)。

輸入EV

ここでは、海外メーカーが手がける輸入EVを紹介します。輸入EVは先進技術やデザイン性が高く、グローバルな視点で開発されたモデルが魅力です。

ランドローバー レンジローバーEVモデル

ランドローバーから販売されているレンジローバーのEVモデルは2025年発売予定で、ブランド独自のアクティブな走行性能を備えています。電動SUVながら最大水深850㎜の渡河性能を実現し、急斜面の登坂も難なくこなす優れた走破力が魅力です。
ラグジュアリーかつタフな性能を兼ね備えた1台で、自然環境や悪路での使用もいといません。価格は未定ですが(2025年6月時点)、ランドローバーらしい高級感と機能性を求めるEVとして注目されています。

ポールスター ポールスター4

スウェーデンを本拠地とするポールスターは、高性能なEVを展開する注目のブランドです。ポールスター4は、中国や欧州で既に販売されており、2025年後半には韓国での発売が予定されています。価格は5万6,400ドルで日本円に換算すると814万円程度です(2025年6月時点)。

フォルクスワーゲン ID.Buzz

フォルクスワーゲンのID.Buzzは、ワーゲンバスのレトロなデザインを現代的なEVとして再現したモデルです。日本では2025年中に発売予定で、受注開始時期は未定(2025年6月時点)ですが、すでに多くの注目が集まっています。日本での価格は、900万円前後との予想です。クラシックなスタイルと最新技術を融合させたユニークな1台として期待されています。

ヒョンデ インスター

ヒョンデのインスターは2025年4月に発売されたスモールEVで、丸形LEDランプを基調とした親しみやすいデザインが特徴です。ホンダ フィットや日産ノートよりもコンパクトなボディサイズで、狭い道や街中での取り回しが楽にできます。価格は284万9,000円からと手頃で、都市部での快適なEVライフを求める方にぴったりのモデルといえるでしょう(価格は2025年6月時点、公式サイトの情報)。

BYDから軽EVも発売予定

BYDは、2026年後半に軽EVの投入が予定されています。日本市場の軽自動車規格に準拠したスーパーハイトワゴンタイプになる予定です。BYDのほかのモデル同様、安全性とコスト競争力に優れた自社製ブレードバッテリーを搭載します。
想定価格は220万~250万円です(2025年6月時点)。環境性能と経済性を両立させた注目の軽EVモデルとして期待されています。

新型EV|価格や性能の動向とは?

EVの進化は、日々加速しています。CO2を排出しない次世代の移動手段となるEVは、今後さらに高性能化が進むでしょう。ここでは、新型EVの価格や機能の動向を解説します。

価格帯

EVはガソリン車に比べると車両価格が高い傾向です。これは、開発にお金がかかることや、バッテリーに使われるレアメタルの調達が難しいことが理由として挙げられます。
しかし、近年は中国のBYDや韓国のヒョンデなどからリーズナブルなEVも登場しています。BYDのEVが安い理由は、電池メーカーとして培った技術をEVのバッテリー開発に活用しているためです。また、ヒョンデのEVも販売ルートをオンラインのみに絞るなど、徹底したコストカットを実施しています。

補助金

EVの購入には、補助金の交付が大きな後押しとなります。補助金は大きく分けて、国から交付されるCEV補助金と、地方自治体から交付される補助金の2種類があります。
CEV補助金は車種によって異なりますが、最大補助額は85万円です。2025年はさらに、GX推進に向けて評価されている車両に、評価に応じて最大5万円の加算措置が取られます。GX推進とは、環境負荷の低減に向けて、自動車の性能や製造工程を総合的に評価するものです。
これにより、軽EVの日産サクラなら57万4,000円、普通車クラスの日産リーフなら、89万円が補助されます。

CEV補助金の他に、地方自治体からも補助金が受けられる可能性があります。補助額は地域によって異なりますが、東京都が実施しているZEV補助金の補助額は、最大100万円です。外部給電機能の有無など、EVの機能によって補助金額が変わるため、事前に確認しましょう。

内部リンク:EV購入のお金のメリット:最新の税制優遇・補助金情報と賢い活用術

安全性能

近年のEVは安全性能がますます向上し、衝突回避や運転支援がその中核を担っています。
具体的には、前方の車両や歩行者を検知して自動でブレーキを作動させる「AEB」、車線からの逸脱を防ぐ車線維持支援「LKA」などです。さらに、斜め後方の車両を検知するブラインドスポットモニターも、多くの新型EVに搭載されています。
これらの機能は、事故のリスクを軽減するだけでなく、運転者の精神的な負担を軽くし、安全かつ快適な移動をサポートするでしょう。また、センサーやAIを活用し、車載カメラを通じてドライバーの視線、まばたき、頭の傾きなどを解析するシステムも進化しています。これにより、居眠り運転や脇見運転の兆候も見逃しません。
今後は、高精度な自動運転の実現や、個々のドライバーの運転傾向に応じたパーソナライズドな支援へと進化していくでしょう。

航続距離

EVの普及に大きく貢献した「日産リーフ」の登場から、およそ15年が経ちました。当初は200kmに満たなかった航続距離も、徐々に伸びています。普通車クラスのEVでは、航続距離が600kmを超えるモデルも珍しくありません。多くのEVは、普通車クラスで400~500kmの航続距離が平均的です。
航続距離は、今後の電池技術の向上に伴ってさらに延びるでしょう。いくつかの自動車メーカーは、現代のEVに多く使用されているリチウムイオン電池に代わる全固体電池の開発を始めています。2030年ごろの実現を目指していますが、完成すればリチウムイオン電池よりも短い充電時間でより長い距離の走行が可能になるでしょう。

内部リンク:電気自動車の航続距離は一充電でどのぐらい?気になる電欠対策も解説

車内テクノロジー

今や生活に欠かせないスマートフォンは、車内のテクノロジーを進化させる存在になっています。「EVのバッテリー残量をスマートフォンで確認する」「スマートフォンで乗車前にEVの車内温度を快適にする」など、車外にいてもEVとつながることが可能です。今後はさらに便利な機能が進化するでしょう。

新型EVの傾向として注目されているのが、ディスプレイの充実です。現在も一部のEVでは、方向指示器を出した際に曲がる方向の死角となる部分をディスプレイに表示する機能が搭載されています。ディスプレイは音響やナビゲーションだけでなく、今後は人の目をサポートするものとして進化するでしょう。

未来のEVはどう進化する?

近い将来、EVは単なる移動手段から、快適なモビリティへと進化するでしょう。ここでは、次世代EVが実現する新たな価値や可能性について解説します。

プラグアンドチャージで充電操作が簡単に

プラグアンドチャージ(Plug and Charge)は、充電器にコネクターを接続するだけで自動的に認証・決済・充電が行われる次世代の充電規格です。従来のようにカードをかざしたり、スマートフォンのアプリで操作したりする必要がなく、充電操作が格段に簡単になります。利便性の高さから、ユーザーの負担を大幅に軽減し、EVのさらなる普及を後押しすると期待されています。

欧州ではすでに一部の車両と充電ネットワークで対応が進んでおり、日本でもホンダとプラゴによって開発が進行中です。ただし、車両・充電器・課金システムの間で統一された規格が不可欠のため、実用化にはまだ時間を要するでしょう。

全固体電池でより安全・スピーディな充電が可能に

全固体電池は、従来のリチウムイオン電池に用いられていた液体電解質を固体に置き換えた次世代の電池です。エネルギー密度が高いため、航続距離の延長や充電時間の短縮といった性能面での飛躍的な進化も期待できるでしょう。

現在、国内外の自動車メーカーや電池メーカーが実用化に向けた研究・開発を進めており、実用化は2027〜2030年頃と見込まれています。ただし、製造コストや大量生産の難しさといった課題もあるため、一般ユーザー向けへの販売はもうしばらく時間がかかりそうです。

ワイヤレス充電が主流に

ワイヤレス充電は、地面に埋設された送電コイルとEV側の受電コイルとの間で電力を非接触で伝える技術です。ケーブルを使わずに、停車するだけで自動的に充電を開始できます。日本では、EVワイヤレス給電協議会(Wireless EV Alliance)が中心となり、官民連携で充電規格の統一や社会インフラ化を推進中です。
また、駐車中の充電に加え、走行中に充電する「電化道路」の実証実験も進められており、将来的には利便性と効率性を兼ね備えた充電手段としてワイヤレス給電が主流となる可能性が高まっています。

自動運転が現実に

自動運転技術は、特定の条件下で運転手の操作なしに車両が走行を担う「レベル4」の実現に向けて、官民連携で開発中です。乗用車での実用化はまだ先ですが、すでに一部地域では公道を走るシャトルバスや物流トラック、タクシーでレベル4の移動サービスが導入され始めました。
EVは、電子制御に優れていることから自動運転との相性が良く、テスラやBYDをはじめとする多くのEVメーカーが、自動運転機能の強化に力を入れています。将来的には、EVを基盤とした高度な自動運転車が日常の移動手段として普及し、交通の安全性や効率性が大きく向上するでしょう。

内部リンク:FSDとは?テスラの完全自動運転の技術と歴史を未来をわかりやすく解説

 

EVについてよくある質問

EVは、近年注目を集めている一方、素朴な疑問を持つ人も多いのが現状です。ここでは、EVに関するよくある質問とその答えをまとめました。

自宅に充電設備がなくてもEVは使えますか?

自宅に充電設備がなくても、EVは利用できます。現在では、商業施設やコンビニ、SA・PA(サービスエリア・パーキングエリア)、道の駅、カーディーラーなどに充電器が設置されており、外出先でも手軽に充電することが可能です。
2024年に経済産業省が発表した調査では、「自宅に充電器がない」と答えたEVユーザーは全体の32%にのぼり、約3人に1人が外出先の充電インフラを活用しています。このように、自宅充電が難しい環境でも、公共の充電設備を利用することでEVライフを快適に送ることが可能です。

内部リンク:マンションにEV充電器がなくても大丈夫!充電問題を解決する方法を解説

内部リンク:EVの充電器はどこにある?|充電ステーションの検索方法やアプリを紹介

EVの充電にはどれくらい時間がかかりますか?

EVの充電には、普通充電と急速充電の2種類があります。普通充電は3〜6kW程度の出力で、自宅や滞在先などでの利用が一般的です。
例えば30kWhのバッテリーなら、3kWで約10時間、6kWで約5時間で満充電になります。一方、外出先では50〜90kW出力の急速充電器の使用が主流で、30~50kWhのバッテリーなら、30分程度で80%程度まで充電可能です。急速充電は、休憩中や買い物の合間に効率的に使えます。
充電の方法としては、日常的に使う「基礎充電」、外出中の「経路充電」、目的地での「目的地充電」を上手に使い分けることが、より快適なEVライフのポイントです。

内部リンク:EV(電気自動車)の充電時間は?効率よく充電するポイントをご紹介

1回の充電でどれくらい走れるの?

1回の充電での走行距離は、車種やバッテリー容量によって異なります。一般的な目安として、軽自動車タイプのEVはフル充電で約200km、普通車クラスのEVでは400〜500km程度の航続距離です。
ただし、これらはカタログ上の数値であり、実際の走行では気温の変化やエアコンの使用、高速道路の走行といった条件で、航続距離がカタログ値の70~80%程度になる場合もあります。使用環境に合わせた選択が重要です。

内部リンク:電気自動車の航続距離は一充電でどのぐらい?気になる電欠対策も解説

 EVの維持費はガソリン車に比べて安いの?

EVはガソリン車に比べて維持費が安いのが大きなメリットです。特に燃料費では、自宅充電なら月3,000~4,000円程度と割安で済みます。充電ステーションを利用する場合でも、ガソリン代と比べると月数千円の節約になるでしょう。
さらに、EVはオイル交換が不要なため、メンテナンス費用も抑えられます。自動車税や重量税の優遇措置、車検費用の減免もあり、年間で5〜7万円のコスト削減が可能です。
総合的に見て、ランニングコストを重視するならEVは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

内部リンク:電気自動車の維持費はどのぐらい?補助金からランニングコストまで解説

まとめ

EVは技術革新や環境意識の高まりを背景に、ラインナップがますます充実しています。各メーカーが競い合って魅力的なモデルを次々にリリースしている状況です。今後もさらなる進化が期待されるEVは、快適さと環境配慮を両立する次世代のモビリティとして、私たちになじみ深い移動手段へと発展するでしょう。

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