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廃プラをリサイクル、コンクリートよりも硬いレンガに

大量の廃プラが発生しているケニア

廃プラが世界中で大きな社会問題となっていることは周知の事実。
日本では2020年7月にレジ袋が有料化されたが、実はケニアではその3年も前、2017年にレジ袋の製造・販売 ・輸入・使用を全て、全土で禁止するという画期的な法律が制定されていたことをご存知だろうか。

さらに2020年には、国立公園や海岸、森林など自然保護区域での使い捨てプラスチックの使用も禁止し注目を集めた。

しかし世界で最も厳しいと評される程の法律を制定した後もゴミの量は増え続け、首都ナイロビだけでも1日に約500トンもの廃プラが発生しているという。
リサイクル率が10%にも満たないため、大量に発生する廃プラに追いつかないのだ。

そんな問題解決のために立ち上がったのは、ナイロビに住む1人のエンジニアNzambi Matee(ンザンビ・マテエ )氏。
彼女は廃プラから「あるもの」を生み出している。

廃プラから生み出されたレンガが、道路の舗装に

Matee氏は廃プラ問題に取り組むために、Gjenge Makers社を設立。
ペットボトルの蓋や油、ヨーグルトなどの容器をリサイクルし、レンガに生まれ変わらせているという。

その手順はシンプル。
まず、収集した廃プラを細かく砕き、フレーク状にした上で砂と混ぜる。それを高温で加熱することで粘性を持つ強度の高い材料になり、成形するとレンガに生まれ変わるのだ。

このレンガはなんと、コンクリートよりも2〜7倍の強度を備えていながら、2倍軽く、さらに15%安いという優れもの。
今では1日当たり約1,500個のレンガが作られ、すでにナイロビ市内の道路の舗装に使用されているそうだ。

今後は住宅市場への参入、アフリカ全土への拡大も

同社は2021年に約50トンの廃プラをリサイクルしたが、今年はこの数字を倍にすることを目指している。
また、近い将来、低価格住宅市場に参入したいとも考えており、年内にモデルハウスの実現を目指し試作品を製作中だそうだ。
さらに、ケニアだけではなくアフリカ全土にこのソリューションを拡大する方法も検討しているという。

「代替建材のリーダー的存在になりたい」と、彼女は言う。

まず、自分たちにできることを

さらに彼女がこの取組みを通し、直接または間接的に100名以上もの雇用を生み出していることも注目に値する。持続可能な取組みによって多くの家族と環境を同時に救っていることを、彼女自身も特に誇りに思っているという。

この革新的な活動が評価され、彼女は2020年に国連から「ヤング・チャンピオン・オブ・ジ・アース」に選出されている。

傍観者として不平不満を言うのではなく、自分たちにできることをしようと立ち上がったMatee氏は言う。
「まず行動して下さい、自然のために」


Source :Kenyan women turn plastic waste into bricks stronger than concrete

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TEXT:
倉若太一 ( Instagram )

PLUGO JOURNALニュースライター。企業・利益中心の開発はいかがなものかと疑問を持ち始めました。いつまでもあると思うな親・金・資源。

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