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サステナブル素材の玩具で、子どもたちに明るい未来を

子どもと「廃プラ問題」

サステナブルな社会実現に向けて大きな鍵となる廃プラ問題だが、これは大人に限った話ではない。

たとえば、子どもについついたくさん買い与えてしまうおもちゃ。
夢中になって遊んでいる姿は微笑ましいものだが、実はこれも廃プラ問題の無視できない要因のひとつとなっていることをご存知だろうか。

プラスチックで作られているおもちゃ

近年では、子どもが口に入れても安全な植物由来原料で作られたおもちゃも開発されているが、他のほとんどは生分解性を持たないプラスチックで作られており、廃棄後はその処分過程で温室効果ガスを発生させている。
子どものおもちゃとはいえ、これらが環境に与えている影響を無視することはできないだろう。

この問題に立ち向かっている企業の一つが、米カリフォルニア州を本拠とする世界最大規模の玩具メーカー、マテル社(Mattel Inc)。
日本法人も持ち、フィッシャープライス、きかんしゃトーマス、UNO、ファッションドール・バービー等、子育て世代にはお馴染みのおもちゃを展開しているため、ご存知の方も多いのではないだろうか。

このマテル社が、環境に配慮したサステナブルなおもちゃを次々と発表しているという。

カーボンニュートラル認定を受けたおもちゃ

まずは、量販店で販売される製品としては初の「カーボンニュートラル認定」を受けたおもちゃだ。

 

それは、1才から遊べるブロックとして人気の高い「MEGA BLOKSシリーズ」のひとつ「MEGA BLOKS Green Town」だ。幼少期から環境に配慮した生活様式を学んでもらうために考えられたものだという。
「エコ・ハウス」や「グロウ&プロテクト・ファーム」といったセットがあり、それぞれ植物由来の素材やバイオプラスチックなど、80%以上が環境に配慮した素材から作られている。

これらの製品は、カナダの森林保全プロジェクトからカーボンオフセットを購入することでカーボンニュートラル製品認証を取得しているという。
さらに、パッケージには森林管理協議会認定の紙を100%使用し、リサイクル性の高い大豆ベースのインクと水性ニスを使用するという徹底ぶりだ。「パッケージを含めて、おもちゃである」と考え、全ての素材にこだわっているのだという。

2030年までに、全てのおもちゃを環境配慮型に

また、同社では99%リサイクル素材で作られた初のミニカー「テスラ・マッチボックスカー」や、海洋由来のリサイクルプラスチックを使用したバービー人形「Barbie Loves the Ocean」も販売を開始している。
これらのおもちゃは、現在完売となるものも出るほど注目を集めているそうだ。

一連の取組みによって「2030年までに、全てのおもちゃとパッケージを100%リサイクル、再生可能、またはバイオベースのプラスチック素材から製造する」という同社が掲げる目標達成に大きく近づくことができるだろう。

将来的には、BMW、日産、ホンダといったブランドのマッチボックスEVモデルや、電子機器の取り外しが簡単でリサイクルしやすい製品など、環境への影響を最小限にするために設計されたおもちゃも登場予定だという。

使用済みおもちゃを回収・再利用するプログラムも

おもちゃのリーディングカンパニーである同社の取組みが、おもちゃ業界に与える影響はきわめて大きい。

さらにマテル社は、同社の使用済み玩具を回収・再利用する、おもちゃ回収プログラム「Mattel PlayBack」も立ち上げている。既にアメリカ、カナダ、フランス、ドイツなどで展開されており、日本での導入にも期待したい。

今おもちゃで遊んでいる子どもたちが大人になった時、そのツケを払うようなことにならないよう、今から動き出す必要がある。


Source :Mattel Releases First Carbon Neutral Toys and Tesla Matchbox Car Made From 99% Recycled Materials

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TEXT:
倉若太一 ( Instagram )

PLUGO JOURNALニュースライター。企業・利益中心の開発はいかがなものかと疑問を持ち始めました。いつまでもあると思うな親・金・資源。

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