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新しく南アフリカで建設された図書館、タボ・ムベキ大統領図書館がサステナブルな建設デザインの先駆けになるかもしれない。
The Thabo Mbeki Presidential Library- the place to hold Africa's history. #APlaceThatWillHoldUsAll #HeritageMonth2021 pic.twitter.com/XKnMsmoskY
— Thabo Mbeki Foundation (@TMFoundation_) September 14, 2021
タボ・ムベキ大統領図書館は、地元の泥、木工品の一部には地元の木材、建物全体の床材には地元の石材が使用されている。これは、地元の材料を利用することで、カーボンフットプリントを大幅に減らすことができるからだ。
この建物の電力は、屋根に設置されたソーラーパネルから供給されている。さらに、地熱を利用した暖房システムも計画されており、ラムド・アース(版築工法。突き固めた硬い土壁)の熱容量と連動して建物の温度調整を可能にする。
5,400㎡のこの図書館は、アパルトヘイト後の南アフリカ第2代大統領タボ・ムベキへのオマージュであり、古代および現代のアフリカの歴史を讃えるものとして、イギリス系ガーナ人の建設家のデイビッド・アジャイによって建設されたものだ。
これまでにも「国立アフリカ系アメリカ人歴史博物館」など、世界を代表する数々の著名な建築物を手掛けてきた彼は、今回の図書館の建築に際して「アフリカのルネッサンスを進め、力づけるというタボ・ムベキ大統領の夢や野望を実現する機会を提供します」と語っている。
建築デザインの面では8つの円柱が特徴的だが、このドーム型の建物はアフリカの伝統的な穀倉を模倣して作られているそうだ。知識をベースとした栄養補給のメタファーが込められている。
アフリカの歴史と知識の保存と普及のためのインフラを提供することを目的としており、学びの場として研究室、講堂、読書室が併設されている一方で、カフェや女性のエンパワーメントのための場も設けられており、文化交流ができる場所ともなっている。
近代文化(未来)と歴史(過去)を融合して作られたタボ・ムベキ図書館が、サステナブルな建設デザインの道を切り開き、この場所から多くの歴史が作られていくのを楽しみにしたい。
Source :Thabo Mbeki Presidential Library To Be Constructed With Mud, Stone and Wood