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波・風・太陽の力で発電するハイブリッド型プラットフォーム
ENERGY | 2022.01.11
地球の7割以上を占めている海。
そんな海の上で「波」「風」「太陽」の力を組み合わせて発電する、世界初の「ハイブリッド型海上浮遊式発電プラットフォーム」が開発された。
A German company has proposed a hybrid offshore power generation platform that combines wind turbines, solar panels and wave energy harvesters to generate off-grid electricity for people living close to the coast https://t.co/rKk4IT98C1
— John Hagel (@jhagel) June 14, 2020
再生可能エネルギー技術において、波力、風力、太陽光からのエネルギー生成は既に行われてきたことだが、今回ドイツの新興企業Sinn Power社が開発した発電プラットフォームは、柔軟にカスタマイズできるようモジュール設計されていることが何よりの特徴である。
このプラットフォームは、3つの自然の力が最も強く働く海に設置されている。
そして、プラットフォームを構成する各ユニットにはそれぞれ、4台の波力エネルギーコンバータ、4台の6kWp風力タービン、20kWの太陽電池が搭載可能だが、設置場所の環境に合わせて、面積や構成をカスタマイズすることが可能なのだ。
例えば、波力の弱い場所では、風力、太陽光の設備を多く搭載する。波の高さに応じて自動的に昇降することも可能で、最大で6mの波の高さまで耐えることができるという。
また、軽量なので輸送や組み立てが簡単な上耐久性があり、修理も容易な設計になっている。さらに、海洋環境を汚染するリスクのある油圧装置は使用していないという。
モジュール性、海洋汚染のリスクが少ないという点等において、このプラットフォームは持続可能な洋上発電システムといえるだろう。
このプラットフォームで発電されるエネルギーのほとんどは波力によるものであり、波力発電は、風力や太陽光よりもはるかに安定的だという。Sinn Power社は、この広大な海の波力を、クリーンでコストパフォーマンスの良いエネルギーに変えることを目標としている。
「私たちが海洋技術の開発を始めた時から、モジュール設計は重要な要素でした。このプラットフォームは、世界中の島々に洋上風力発電所を導入し、再生可能エネルギーを供給することができるのです」と、Sinn Power社のCEO Philipp Sinn氏は述べている。
Source :First Hybrid Floating Ocean Platform Can Generate Power From Waves, Wind, And Solar