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海を健康にする「8番目の大陸」
ARCHITECTURE | 2021.12.06
世界を構築する6大陸は、ユーラシア大陸・アフリカ大陸・北アメリカ大陸・南アメリカ大陸・オーストラリア大陸・南極大陸。7番目の大陸「ジーランディア」が存在するという説もある。
そして最近ついに、「8番目の大陸」となるものが開発され注目を集めているのをご存じだろうか。
一体どのようなものなのだろう。
なんとこの大陸、海を浮遊しながらプラスチックを回収してくれるというのだ。
According to the International Union for Conservation of Nature, at least 8 million tonnes of plastic end up in the sea every year 😳
And a majority of this plastic ends up in our food and body 🙎
In full 👇https://t.co/LYnJ67o7DY
— Euronews Green (@euronewsgreen) November 29, 2021
「THE 8TH CONTINENT(8番目の大陸)」と名付けられたこの浮遊物は、東京五輪では幻となってしまった新国立競技場を設計したZaha Hadid Architectsのシニアデザイナー、Lenka Petráková氏が考案し、開発に至ったのだという。
この「8番目の大陸」は、海のプラスチックをリサイクルし、海の健康を取り戻すことを目的として開発されたもので、5つの主要なパーツで成り立っている。ごみの回収と潮力発電をする「バリア」、回収したごみを選別・生分解して保管する「コレクター」、植物の栽培と海水の淡水化をする「温室」、水域環境の問題点を研究・紹介する「研究教育センター」、そして「居住区」である。
稼動時には、ステーションは海底に固定されるが、海流に合わせて柔軟に動くことができる。また、潮力発電や太陽光発電等の発電設備でエネルギーを自給し、海水淡水化センターを完備することで、周囲の海の健康状態を最大限に高めることができるそうだ。
国際自然保護連合(IUCN)によると、毎年少なくとも800万トンのプラスチックが海に流れ込んでおり、その大部分が私たちの食べ物や体に入ってしまっている、という。
それに加えて、プラスチック汚染により、年間10万頭の海洋哺乳類やカメ、100万羽の海鳥が犠牲になり、海の生態系を破壊する原因ともなっている。
昨年、Lenka Petráková氏はアイデアを練り直し、最終的に完成したコンセプトは、ジャック・ルージュリー財団が立ち上げたコンペティションで、海の建築と革新のための2020年グランプリ賞を受賞した。
「Elon Musk氏は、技術を前進させ、新たな領域を研究するエネルギーと情熱を持っているので、このプロジェクトの素晴らしい後援者になると思います。」とLenka Petráková氏は述べている。
Source :This ‘floating continent’ could collect and recycle plastic from the ocean in future