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テスラ モデル3は、先進的なデザインと高性能を兼ね備えた電気自動車(以下、EV)として、注目を集めています。しかし、テスラの販売はオンライン限定のため、車両本体価格は表示されているものの、補助金や維持費を含めた実質価格を把握しづらいのが実情です。
この記事では、テスラ モデル3の車両本体価格に加え、各種補助金、さらに税金、保険料などの維持費も含めた実質価格をまとめました。購入前の判断材料として、ぜひ参考にしてください。
テスラ モデル3の車両価格は531万3,000円~
テスラ モデル3は、テスラが展開するモデルS・X・3・Yのラインナップの中で、テスラの中では比較的購入しやすい価格帯のエントリーモデルです。車両価格は、以下のとおりです。
テスラ モデル3
タイプ | 価格(税込) | 航続距離(WLTCモード) | 最高時速 |
RWD | 531万3,000円~ | 594km | 201km/h |
ロングレンジAWD | 621万9,000円~ | 706km | 201km/h |
パフォーマンスAWD | 725万9,000円~ | 610km | 261km/h |
(価格は2025年5月時点の公式サイトによる情報)
快適性と先進性を兼ね備えたEVとして、テスラ モデル3は高い評価を受けています。
車両周囲の異常を感知してスマートフォンに通知する「セントリーモード」や、車内温度を一定に保つ「キャンプモード」など、上位モデルに匹敵する多彩な機能も満載です。
テスラの他モデルについては、以下の記事でも解説しています。
テスラ モデル3の補助金
テスラ モデル3は、国や自治体からの補助金対象となっています。ここでは、補助金についてまとめました。
CEV補助金
CEV補助金は国からの補助金です。モデル3を自家用として購入する場合、GX(グリーントランスフォーメーション)推進の加算を含め、最大87万円が受けられます。
これはモデルSやXと比べても高額な補助金額が設定されています。なお、CEV補助金の申請は納車後1ヶ月以内、かつ4年間の車両保有義務があります。要件を満たさない場合は、補助金返還の可能性もあるため注意が必要です。
CEV補助金については、こちらの記事でも解説しています。
用語辞典:CEV補助金
地方自治体の補助金
テスラ モデル3の購入では、CEV補助金に加え、自治体からの補助も受けられる場合があります。
東京都では最大80万円のZEV補助金、さらに千代田区では最大20万円の区独自の補助金が加わります。これらをすべて活用すれば、補助金額は合計187万円です。補助金制度を最大限に活用することで、モデル3は価格面でも選択肢としての魅力が増すでしょう。
以下の記事では、東京都の補助金を解説しています。
EV購入の補助金は東京都でいくらになる?ガソリン車よりもお得?
テスラ モデル3で受けられる税制優遇
テスラ モデル3は、補助金以外にもさまざまな税制優遇の対象となっています。以下で解説します。
エコカー減税
エコカー減税では、自動車重量税と環境性能割の減税が受けられます。2023年5月1日から2026年4月30日までに新車登録された車両は、購入から5年間(初回車検までの3年+次の2年)が免税対象です。モデル3の重量税約8万2,000円が免除されるのは大きな利点といえるでしょう。
加えて、エコカー減税と同時に受けられる環境性能割も、モデル3は非課税または減税の対象になるため、さらに負担が軽減されます。これは車の燃費性能や排出ガス性能に基づき、購入価格の0~3%が課税される仕組みですが、高い環境性能を持つEVは非課税になるケースがほとんどです。
グリーン化特例
グリーン化特例では、自動車税が大幅に軽減されます。2023年4月1日から2026年3月31日までに新車登録されたEVは、排気量1000cc以下の区分として扱われ、通常2万5,000円の税額が、特例により75%軽減されて6,250円になります。 環境性能の高いEVならではの優遇措置といえるでしょう。
テスラモデル3購入時の諸費用と維持費
テスラ モデル3を購入する際には、車両価格以外にも諸費用がかかります。ここではその内訳をまとめました。
諸費用
諸費用とは、登録手続きにかかる費用やリサイクル料などが含まれます。諸費用の内訳は以下の通りです。
- 注文手数料1万5,000円
- 登録手続代行手数料 10万円
- 自賠責保険2万7,770円
- リサイクル預託金・管理料2万60円
- 諸費用の合計は、約20万円程度です。
自動車保険(任意保険)
自動車保険の加入は任意ですが、近年では約9割のドライバーが保険や共済に加入しています。保険会社によっては、EVの保険料が割引になることもあるため、EVを対象とした保険料の割引があるプランから保険会社を選ぶのもよいでしょう。
ただし、保険料はドライバーの等級や年齢などによって異なります。例えば、7等級で車両保険をつけない場合、テスラ モデル3の年間保険料は、年齢・等級・居住地域などにより異なりますが、7等級・車両保険なしの場合で約3万5,000円が目安となります。テスラの車両保険に関しては、一般の保険会社で取り扱いがないことが多く、テスラ公式の自動車保険プラン「InsureMyTesla」を通して加入します。このプランの引受保険会社は、SBI損害保険株式会社と東京海上日動火災保険株式会社の2社です。
充電費用
テスラ モデル3の充電費用は、利用する充電器の種類によって異なります。使用頻度によるものの、自宅で夜間に充電する場合(深夜料金適用時)の電気代は、月額約2,000~3,000円程度が目安です。
一方、外出先の充電器を利用する場合は料金が異なり、普通充電器では約165円/30分、急速充電器では1,300~3,000円/30分程度かかります。
以下の記事では、ガソリンと電気のコストを比較しています。
EV vs ガソリン車:充電・給油コストの比較で見えるEVの経済性
テスラモデル3購入にかかる実質価格とは?
テスラ モデル3の実質価格は「車両価格 + 諸費用 − 補助金」と考えられます。全体像を以下にまとめました。
【購入にかかる費用】
車両価格531万3,000円+諸費用約20万円=合計約551万3,000円
【差し引かれる金額】
CEV補助金87万円
ZEV補助金(東京都にお住まいの方)80万円
クリーンエネルギー自動車購入費等助成制度(千代田区にお住まいの方)18万円
【実質価格】
東京都以外の方:約464万3,000円(ただし、自治体からの補助金でさらに下がる可能性あり)
東京都在住の方:約384万3,000円
千代田区にお住まいの方:約364万3,000円
お住まいの地域によって補助金額は異なりますが、補助金で負担が軽減されることがわかります。
テスラモデル3の購入方法
テスラ モデル3を一括購入する場合、公式サイトからクレジットカード情報を入力して決済します。その際、申し込み時にかかる金額は1万5,000円です。
申し込みを終えると、数日のうちに諸費用や申し込み日から計上した税金など詳細な金額が電子メールで送付されます。
テスラの購入には低金利のローンも
テスラの購入には、ローンを利用することも可能です。車の購入には30~40%の人がローンを利用しています。ここでは、その詳細を解説します。
残価設定型ローン
まずは、残価設定型ローンです。テスラ公式サイトの購入画面で「ローンを探す」を選ぶと、標準でこのローンが表示されます。
残価設定型ローンは、支払い年数と月々の金額を設定し、契約終了時にあらかじめ決めた残価を一括または分割で支払う仕組みです。車両の減価償却分を残価に充てることもでき、月々の負担を軽くできます。頭金は最大車両価格の50%、支払い期間は最長120カ月、据置率は最大30%まで設定可能です。
例えば、モデル3の総額562万5,000円を頭金150万円・支払期間60カ月・据置率30%で設定した場合、月々の支払いは約4万7,500円となります。
金融機関のマイカーローンも利用OK
テスラ モデル3の購入には、銀行や共済などのマイカーローンも利用できます。これらのローンは、ディーラーやクレジット会社のローンに比べて金利が低いのが特徴です。
ただし、審査はやや厳しく、年間返済額は年収の25%~35%が目安とされています。
モデル3の総額562万5,000円を頭金150万円・60カ月・金利2%でローンを組むと、月々の返済額は約7万2,200円です。
まとめ
テスラ モデル3は、車両価格に加え、補助金や維持費まで含めてトータルで考えると、現経済的負担を抑えた導入が可能な選択肢となります。各種補助金や税制優遇を活用することで、より現実的な価格で導入可能な1台です。
独創的なデザインや先進的なテクノロジーで注目を集めているテスラのEVは、今後もさらなる進化が期待されます。テスラ モデル3で、未来のカーライフの第一歩をスマートに踏み出してみませんか。
