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死後も環境への配慮を-自然に還る死装束
FASHION | 2022.04.06
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- #ダンカン・オブ・ジョーダンストーン美術大学
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死後へも広がるサステナブルの意識
自分が「最期に着る服」について考えたことはあるだろうか。
火葬が一般的になっている日本では、ゴムや合成皮革を使用した製品は禁止されるなど、最期に着る服に厳しいルールが設けられているが、欧米諸国で主流の土葬の場合はどうだろう。
エコ埋葬や樹木葬であれば、いくつもの厳しい規定に従い生分解性の服を着用しなければならないが、一般的な土葬の場合、服装は「自由」。そのため、その衣類が土に還るまでには何十年・何百年もかかっているのが現状だという。
そんな中、北アイルランドのデザイナーFrancesca Rea氏はサステナブルな死装束で「環境に配慮した死後」を提供しようとしている。「死後は地球の栄養分に-100%キノコ製の棺」で紹介したのはサステナブルな棺桶だったが、今回はこちらの「死装束」について紹介しよう。
サステナブルな「死装束」で、命の循環を
Francesca Rea氏は、古代から使われてきた天然素材、リネン(亜麻布)を使用し、死後完全に生分解される死装束を作ったのだ。
きっかけは、美術大学を卒業したばかりの頃、棺桶の代わりに籐のかごを使う葬儀に参列した人の話を聞いたこと。そこから、葬送が環境に与える影響や環境保護について考えるようになったという。
一般的な洋服に使われる繊維の約65%は合成素材でできているため、分解されるまでに何世紀もかかり、その過程で有害な化学物質が放出される可能性もある。
そのため、死後も地球の害とならず、環境保全に貢献する死装束を作りたいと考えたのだ。
「サステナブルな葬儀の選択肢はありますが、死装束の素材についてはほとんど考慮されていないのが実情です。この装束を身につけた故人が埋葬された場所では、天然繊維が分解されて土に還り、そこから植物が育ち、命の循環が続くのです」と、彼女は述べている。
今はまだ構想の段階だが、将来的には実用化され、多くの人が「最期に着る服」になるかもしれない。
Source :Young designer makes eco-friendly burial clothes which form part of the earth